スモールワールド
スモールワールド
(Small World)
【内容】
自分の種族で陣取りをしながら得点を稼いでいくゲーム。
【簡単な流れ】
(細かい部分はかなり細かいのでかなり端折って大枠だけ書きます。)
まず、数種類見えている中から一つ自分の使う種族を選ぶ。
全員選んだらゲーム開始。
プレイヤーは自分の手番になると、マップ上に自分の種族トークンを展開できる。
何もない土地は2個で制圧できる。
敵のトークンがすでにいる土地の場合、その土地にいる敵のトークンの数+2個のトークンを配置するとその土地を奪うことができる。
やられたトークンたちは、1個だけ山に戻して残りは手元に戻す(やられたプレイヤーが手元の残ったトークンを自分の手番で展開できる)。
また、その他種族の能力とか地形の山とかで、制圧に追加でトークンが必要になったりする。
自分の手番終了時に、制圧していた土地の数だけ勝利点がもらえる。
種族の能力によって若干もらえる得点が増えたりすることもある。
次の手番になると、展開しているトークンを好きなだけ手元に戻して再度展開できる。(制圧時には最低2個必要だけど、制圧した後は1個置いておくだけでもいいので、1回制圧した次の手番は1つ残して残りを手元に戻し、再度制圧エリアを広げるとかいうことができる。もちろん防衛のためにあえてたくさん残しておくこともできる。)
で、やられまくったり、展開し過ぎたりして手元にあるトークンが少なくなってきたらどうするかというと、自分の種族を衰退させて新しく使う種族を選ぶことができる。
衰退させる場合、マップ上にあるトークンを裏返しにして1個だけ残して取り除く。
(3個とか4個で防衛していた土地も衰退すると1つだけになる)
衰退して裏返しになっているトークンからも勝利点は発生するので、それをもらったら手番終了。
次のターンの開始時に、新しい種族を選んで展開させることができる。
これを繰り返して規定ターンに達したら終了。
種族と一言で書いたけど、基本的には「空を飛ぶ」「ドワーフ」とか、能力と種族がランダムに組み合わさって1つの種族になる。
「空をとぶ」の場合、通常隣接する土地にしか展開していけないのを、隣接する土地でなくても展開できるとか、「ドワーフ」の場合、鉱山地形を制圧していると通常より得点が増えるとか、いろんな能力がある。
能力がなくて単純にトークンの数が多いだけの種族とかもある。
【感想】
このゲーム好きな人には申し訳ないけど、自分にはあわなかった。
やるとわかるけど、ランダム要素がほとんどないため、一回差がつくと逆転は難しい。
結果、どうやってもプレイヤー間の実力差がはっきりと明確に現れ、初心者を混ぜて遊ぶことはほぼ不可能。
ほぼすべての情報が見えていて、ランダム要素がほとんどないため、アブストラクト寄りのゲームが苦手という人にはかなり厳しい。
種族がランダムな組み合わせで決まるというのは良かったけど、プレイ感に幅を与えるようなものではない気がした。
やりこんでないせいかもしれないけど、どうしても毎回似たような展開になりがちだった。
このへんは拡張とか入れたら変わるのかもしれない。
ルール上2~5人で遊べるけど、3人以上の場合、うまく攻撃されなかったプレイヤー漁夫の利を得てそのまま勝つような展開になることが多い。
「空をとぶ」のような好きな位置に攻撃できるような能力がない場合、なかなか狙った相手を攻撃することができないため、遠くの方にいる1位を攻撃するために近くの3位を攻撃して近寄っていくみたいな展開になりがちで、カタンのように全体のバランスをとりながら拮抗させるように仕向けていくのが難しい。
例えば、遠くに展開していて反撃されるリスクが低く、すでに衰退していて安く制圧できるという理由で普通に1位を放置して最下位が攻撃されたりする。
きちんとやりこめば、この辺りの攻撃相手を選ぶバランス感覚はマシになっていくるのかもしれないけど、少なくともそういうバランスを初見で見極めることが難しいような曖昧なゲームバランスであることは間違いない。
2人プレイだと漁夫の利的展開もなく、ガチガチの対戦になってそれなりに面白い。
ただ、2人でアブストラクト的に遊ぶならもっと良いゲームがあるかなという気もする。
このゲームをやって、自分は特定のプレイヤーに対するピンポイント攻撃ができないゲームが好きなのかなという気がした。
あと、値段が高いだけあってコンポーネントがかなり豪華で、ボードやトークンがすごくしっかりしている。
チケットトゥライドも結構ちゃんとしていたし、このDays of Wonderっていうメーカーが基本的にそういう方向性なのかな?
【おすすめ度】
40/100